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2024年04月05日

卒業研究20-人間-空気環境系研究室

年一回の卒業研究経過のご報告を忘れて年度をまたいでしまいました。
昨年度は4年生6名が6テーマに取組みました。

今年度は実験参加者が集まらずに苦労した印象が強いです。
他学科の学生さんはあまり来学されない文化が染みついたかもしれません。
実験風景写真があまり撮れておらず、あるものからご紹介です。


外出時の服装選びはどのようにされますか?現地の見た感じの雰囲気、暑い寒い、一緒に行く人の雰囲気などかと思います。現地の環境が服装選びの根拠になるのなら、現地のにおいが服装選びの根拠であっても良いのでは?
そんな研究です。


次も実験風景は似た感じですが、マスキング効果把握のための研究です。継続的にやってきましたが、この年度ではにおいセンサメーカーさんのご協力の下、人の感覚とセンサの指示傾向の比較を行いました。


これも実験風景は同じ感じですが、におい評価時の思い込みの影響を知る実験でした。昔から「レモンのにおいですよ」と言われて嗅ぐと、それがないときと異なる評価になることがわかっていましたが、言われなくてもわかるからレモンとして評価する場合があったり、「ヒバのにおいです」と言われてもピンと来ないから名前を告げられる意味がない場合があったり、それらの評価への影響は捨て置かれてきたのではないかという挑戦的な研究でした。


この研究は、以前に学科トップページでも回答をお願いした、[この]研究です。
多数のご回答を頂戴し、ありがとうございました。
「屋外のにおいに関する調査」と題打ちましたが、実際に知りたかったのは「都市公園の緑地や水景などの存在が、視覚的だけではなく嗅覚の面から周辺住民の皆さんにとって有意義なものになっているから今後も維持できなければならない」ことでした。
アンケートと現地調査の両面からそれが言えたので何よりでした。

あとの2件は、片方が中学校での実測とアンケートのご協力をお願いしたもの(写真が公開できません)と、Webアンケートで写真を撮れなかった案件でした。いずれも貴重なデータを取らせて頂けた研究でした。ご協力くださった皆さんに感謝申し上げます。

これらの成果は卒研審査会での審査ののち、2月に開催した卒研展にて一般公開致しました。
以後、順次学会にて学術的な還元を図ります。
今後も本学の研究活動でご協力をお願いすることもあろうかと思いますが、どうぞよろしくお願い申し上げます。

⇒[人間・空気環境系研究室