グランフロント大阪の設備設計担当者である日建設計田辺さまのご厚意により、設備見学会を開催しました。
住環境デザイン学科からは、岩田ゼミ、大橋ゼミ、竹村ゼミの院生と学部生が、建築学科からは宮本ゼミの学部生が参加しました。
主に北館と外構を回りながら、機械室や屋上設備、オフィスフロアなどを見せて頂きました。

住環境デザイン学科は建築設備系の仕事に就く学生が多く、この日も4年生の半数はサブコン内定者でした。
とはいえ、彼らも大学での話だけで設備の仕事を十分にわかっているわけではありません。
そこで、このように実務者による仕事のお話や、現地での設備の実物、設備に関する仕事の工夫点などの見学で、座学と仕事の実際のところをつなぐことができればと考えています。

ちなみに、建築設備とはざっくりと言えば空調(エアコン･換気)･衛生(水･消火)･電気(電源･照明･電話･LAN･音響)のことです。
近年の環境配慮･省エネの観点から、意匠･計画(一般的に言うデザイン)とよく融合させて「環境にやさしい省エネ建物」とすることが求められてきている分野です。

グランフロント北館は、建物の角(コーナーヴォイド)のところが煙突のようになっていて、重力換気による自然換気を活用した省エネビルです。コーナーヴォイドを見下ろせるところから覗かせて頂きました。

設備見学では、主に天井や窓際、壁の向こう側を見せて頂くことが多いです。
建物を人間に例えれば、内臓(呼吸器･循環器･神経)が設備にあたるわけです。
2枚目は稼働中の空調機の内部を見せて頂いている様子です。

快適環境を創る工夫や苦労話、特に建物を設計する上での考え方をたくさん聴けました。

奥に見えるビルの左端がコーナーヴォイドですね。

随時、学生からの質問にも答えて頂きながら詳しいお話を頂きました。
お忙しい中、快く見学会をお引き受け頂いた田辺さまには篤く御礼申し上げます。

楽しそうに設備機械室を徘徊する学生たちの姿が印象的でした。